「評価されない仕事」の正体|部下約40人を評価する課長の本音

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「こんなにやっているのに、なんで評価されないんだろう」

そう思いながら、この記事を開いた方もいると思います。頑張りが報われないと感じると、仕事を辞めたくなるのも無理はありません。

私にも、辞めたいと思った時期があります。生産技術をやっていたころ、何度かありました。30代のときの理由は、うまく結果が出ないことでした。それでも続けたのは、ここで踏ん張れば成長できる、自分のノウハウが増える、と思ったからです。

いま私は、製造業の会社で課長として、部下約40人の評価をつけています。冬のボーナスの査定も、先日つけ終えたばかりです。中途採用の面接官もしています。

評価をつける側と、面接で人を見る側。その両方の立場から、「評価されない」と悩んでいる方に、私が考えていることを書きます。

なお、ここに書くのは私の職場での、私の考えです。会社によって評価のやり方は違うので、そのつもりで読んでください。

製造業35年です。交代勤務のSMTオペレーターを8年やったあと、生産技術を通算20年(その途中に、辞令で法人営業を5年)。いまは実装(SMT)の現場で課長をして2年になります。

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評価されない仕事の3つの理由

まず、私の職場の評価のつけ方を短く書いておきます。

期初に目標を立て、その目標に向けてどう進めたか、どんな結果になったかを見ます。そこに、仕事への向き合い方と、仕事の質が加わります。

この前提に立つと、評価する側から見て「頑張っているのに評価に乗りにくい」理由は、私の考えでは次の3つです。

理由1:頑張りが、期初の目標とつながっていない

毎日遅くまで残っている。忙しい現場を走り回っている。それ自体は大変なことです。

ただ、私の職場の評価は、目標に対してどう進めたかで見ています。目標と関係のないところで汗をかいても、評価には結びつきにくい。評価のしかたから考えると、私はそう考えています。

理由2:「待ち」の姿勢になっている

頑張っているのに評価が上がりにくい人として、私が思い浮かべるのは、指示が来るまで動かない人、言われた範囲で仕事が終わっている人です。

言われたことをきちんとこなすのは大切です。そのうえで、評価で見ているのは、言われる前に自分から動いたかどうか。私はこれを「積極性」として見ています。

理由3:自分の持ち場の中だけで考えている

もう一つ見ているのが、前後の工程やチーム全体まで考えているかどうかです。

評価をつけていて、私がいつも思うのは、自分のことだけを考えているようでは上がれない、ということです。

周りとの揉めごとが多い人も、評価は上がりにくいと私は見ています。

製造業の現場で「見える形」にする

では、頑張りを評価に乗せるにはどうすればいいか。製造業の現場に置きかえて、私の考えを書きます。

気づいたら、自分から動く

私が「この人は上げたい」と思う部下に共通しているのは、行動力です。

問題に気がついたとき、誰かに言われるのを待たずに、自分で動いている。評価する側からは、こういう動きがいちばんよく見えます。

「なぜ」を考えて、次に直す

不良やトラブルが起きたとき、直して終わりにするか、なぜ起きたかまで考えるか。私はここを「分析」として見ています。

そして、考えたことを試して、結果を確かめて、また直す。PDCAを回しているかどうかも、上げたい部下に共通しているところです。

持ち場の外に、手を伸ばす

私がリーダーや主任をしていたころ、その役職には手当がついていました。あのころ人と違う動きを見せたことが、昇給・ボーナス・昇進につながりました。

意識していたことの一つが、上司が助かることを、頼まれる前にやることでした。技術的な課題の取り組みを報告書にまとめたり、上司が困っていそうなことを手伝ったりです。

自分の持ち場の外に目を向けることが、評価する側からは「全体を考えている」に見えるのだと、いまは思います。

学んだことを、使って見せる

資格は、学んだことが外から分かる形の一つです。私の会社にはQC検定の資格手当があり、私が評価の目安にしているのは2級からです。ただ、工場で働く人が3級を取ってきたら、それだけで「おっ」と思います。

QC検定を評価する側としての考えは、こちらに書きました。

QC検定は意味ない?評価する側の課長が答える

評価は、結局のところ成果と行動で見られる、という話はこちらの記事にもあります。

製造業の現場で噂話をする人は伸びない|成果でしか評価はされない

昇給しない・給料が上がらないときに、上司に聞くこと

評価に納得がいかないとき、どう動けばいいか。評価を伝える側として書きます。

評価面談は、言い合いの場にしなくていい

評価のもとになっているのは事実で、感情ではありません。だから私は、面談では起きたことをそのまま伝えて、言い合いにはしないようにしています。

評価される側の方も、面談で反論するより、上司が見ている事実を聞き出すほうが得だと私は思います。たとえば、こんな聞き方です。

  • 「次の期までに、どこを伸ばせば評価が変わりますか」
  • 「私の仕事で、見えにくくなっているところはありますか」

聞いたことは、次の期初の目標に入れてしまう。そうすれば、次の評価で「やりました」と言える材料になります。

昇給の相談は、遠慮しなくていい

給料の話を上司にするのは、気が引けるかもしれません。

でも、評価する側の私は、昇給を相談されるのは「あり」だと思っています。成長したいという気持ちの表れだと受け取るからです。

上司への伝え方そのものに不安がある方や、昇格試験でつまずいた方は、こちらも参考にしてください。日々の評価とは別に、昇格試験ならではの事情を書いています。

昇格試験に落ちた40代へ|推薦する側の課長が見ていた本当の理由3つ

それでも評価されない職場なら

ここまでは、いまの職場でできることを書きました。

ただ、どれだけ動いても報われない職場もあると思います。たとえば、目標を立てる仕組みそのものがない。何を基準に評価されているのか、聞いても事実で説明してもらえない。

物差しがない職場では、いくら頑張りを見える形にしても、受け止めてもらえません。そういう職場なら、転職も選択肢の一つだと私は考えています。

転職するかは別にして、転職活動はしておく

私自身は、転職するかどうかとは別に、転職活動はしておくという考えです。

私も転職エージェントに登録したことがあります。そこで分かったのは、いまの会社に、安くない良い給料で雇われているということでした。外の物差しで測ってみて、はじめて分かったことです。

評価されないと感じているなら、外の物差しで自分を測ってみると、いまの職場に残るか出るかを決める材料になります。

在職中に動く

面接をしていると、いま仕事をしながら応募してくる方には余裕があり、仕事を辞めてから来る方には余裕がないように見えます。それは人柄ではなく、置かれた状況のせいだと思います。

辞めてから探すより、働きながら探すほうが、落ち着いて選べると私は思います。エージェントを使うなら、複数に登録して、言われたことをうのみにしないことも大事だと考えています。

製造業の転職については、採用する側の目線でこちらにまとめています。

製造業の転職ガイド|採用する側の課長が本音で解説

面接官から見た「評価されなかった」の伝え方

転職を考えるなら、面接で退職理由をどう話すかは避けて通れません。私は面接で、これまでの退職理由を聞いています。

不満を口にすること自体が、引っかかる

評価されないことに不満を持つのは、自然なことだと思います。

ただ、面接の場でその不満をそのまま口にされると、私は引っかかります。

面接官を続けてきて、分かったことがあります。経験や経歴の話では印象が良かったのに、入ってみるとうまくいかない方がいました。振り返ると、前の職場を辞めた理由を聞いたときに、相手の悪口や不満を話していた方は、基本的にトラブルメーカーでした。

それからは、経験よりも、面接に臨む態度や、仕事に取り組む姿勢を見るようになりました。

退職理由は「次に何をしたいか」で話す

だから、面接では退職理由を「次に何をしたいか」で話してほしいと思っています。

たとえば、こんな言い方です。

  • ×「頑張っても評価されない会社だったので、辞めました」
  • ○「目標を立てて、その成果を見てもらえる環境で、生産技術の改善に挑戦したいと考えました」

※「生産技術の改善」の部分は、ご自身のやりたいことに置きかえてください。

同じ事情でも、後ろ向きの言葉で終わるか、前を向いた言葉で終わるかで、聞く側の受け取り方は変わります。少なくとも、面接官としての私はそうです。

最後に

評価されないとき、上司や会社のせいにしたくなる気持ちは、私にもよく分かります。

以前の私は、うまくいかない理由を相手の側に探していました。不良が出ても、会議で話が通らなくても、人間関係がこじれても、です。

あるとき、周りの人が人のせいにしているのを見て、はっとしました。私も同じだったからです。そこからは、まず自分が変えられることは何かを考えるようにしました。原因自分論という考え方で、私はリベシティで知りました。自分を責める話ではなく、自分の手が届くところから動く話だと、私は理解しています。

変えてみると、会議で話が通るようになり、社内でも社外でも、もめごとが減りました。部品を間違えてもアラームが鳴るように仕組みを直したのも、この考え方からです。人のせいにしていた私が変わった話は、こちらに書いています。

原因自分論とは?人のせいにしていた現場課長が変わった話|他責思考の直し方

評価されないときも、同じだと私は考えています。いまの職場で、自分の頑張りを目標とつなげて見える形にする。それでも事実で見てもらえないなら、職場を変える。どちらを選ぶにしても、決めて動くのは自分です。

部下を評価する立場になった今も、私が他人を変えることはできないと思っています。人は、小さな成功を積み上げて、自分で変わっていくものだと考えています。

「今日が一番若い日」。両学長のこの言葉が、私は好きです。評価に悩んでいる今日が、何かを変え始めるのにいちばん早い日だと思っています。

まとめ

  • 私の職場では、期初の目標に対する進め方と結果、仕事への向き合い方と質で評価している。頑張りが目標とつながっていないと、評価に乗りにくい
  • 評価に乗りにくいのは「目標とずれた頑張り」「待ちの姿勢」「持ち場の中だけ」の3つ、と私は考えている
  • 現場では、気づいて自分で動く、なぜを考えて直す、持ち場の外に手を伸ばす、学んだことを使う、が見える形になる
  • 面談は言い合いにせず、上司が見ている事実を聞き出す。昇給の相談は遠慮しなくていい
  • 物差しがない職場なら、転職も選択肢。転職活動は在職中に、しておくだけでもいい
  • 面接では、不満ではなく「次に何をしたいか」で退職理由を話す

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

現場・生産技術・法人営業・マネジメントを経験。
机上の空論ではなく「現場で役立つ知見」を発信。
・昇格したばかりの課長としての奮闘記
・現場改善・AI活用の実践例
・人間関係・キャリアの悩みへの具体的な解決策
・介護と仕事の両立経験からのリアルなヒント

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