「生産管理 きつい」「生産管理 辞めたい」
そう検索して、ここに来られたのだと思います。
先に立場を書いておきます。私は製造業で35年働いていて、いまは現場の課長です。生産管理の担当だったことはありません。ただ、営業をしていた5年間、新製品については顧客とのやりとりを全部自分でやっていました。
部品の先行手配を調達に頼む。技術にも製造にも依頼する。そのうえで、顧客と初回ロットの納期を調整する。初回ロットを作り終えたら、生産管理に引き継ぐ。新製品の立ち上げでは、生産管理と同じ「顧客と現場の間」に立っていました。
量産に入ってからも、この調整は続きます。それを引き受けているのが生産管理です。この記事では、自分が間に立った経験と、生産管理の人たちを近くで見てきたことを、正直に書きます。
先に答えます。きついのは「顧客」と「現場」の間に立つからです
自分が間に立ってみて一番きつかったのは、顧客からのプレッシャーと、無理な要求(ゴリ押し)への対応です。
正直に書きます。本当に大変で、逃げたくなりました。夢にまで出てきました。
顧客からは「早くしてくれ」と押される。それを、技術や製造に頼まなければならない。顧客の事情と現場の事情の両方を抱えて、間に立つ。生産管理は、量産に入ってからずっとこの位置にいます。
新製品の立ち上げで、私が経験したきつい2つの場面
① 顧客のゴリ押しを、現場に頼まなければならないとき
顧客の無理な要求を、技術や製造に頼むのは自分です。自分で決めたことではないのに、頼む側に立つことになります。
いまは製造の課長として、頼まれる側にいます。頼む側と頼まれる側、両方をやりました。どちらも楽ではありません。
② 部品が入った瞬間に、すぐ生産を頼む
部品がなくて待っている。顧客の納期は迫っている。だから、部品が入った瞬間に、すぐ生産を頼むことになります。
頼まれる製造側からすると、「待っていたのはこっちだ」と言いたくなる場面です。でも、頼む側の後ろには、納期を待っている顧客がいます。遅れを取り戻すように言われているのは、頼む側も同じです。
この「入った途端に急げ」は、班長として頼まれる側だったときにも、一番きつかったことの一つです。工場の班長はきつい?2回やって、いま班長を任せる課長の本音にも書きました。
辞めていくのは、真面目な人です
生産管理を辞めた人は、私の周りにもいます。見ていて思うのは、真面目な人ほど辞めてしまうということです。
顧客の要求も、現場の事情も、両方をまともに受け止めてしまう。どちらにも応えようとして、間で抱え込んでしまう。上に書いた2つの場面は、真面目な人ほどこたえるはずです。
もしあなたが「生産管理を辞めたい」と思っているなら、それは能力が足りないからではなく、真面目だからかもしれません。
私も、新製品の立ち上げで間に立っていたときは、逃げたくなりました。だから、辞めたくなる気持ちは分かります。
続いている人は、いろいろなパターンがいます
では、生産管理で長く続いている人はどうか。近くで見ていると、本当にいろいろなパターンがいます。
- いい意味で、適当にやれる人
- 言われたことを、スルーできる人
- 責任を製造に押し付けられる人
正直に書くと、最後のタイプは、製造側としては困ります。褒められたことばかりではありません。
ただ、3つに共通しているのは、全部を自分一人で受け止めていないということです。真面目な人が辞めて、受け流せる人が残る。私に見えている現実は、そういうものです。
「生産管理を辞めたい」と思っている真面目な人へ
頼む側も頼まれる側もやった課長として、伝えたいことは3つです。
① 顧客のゴリ押しは、あなたの責任ではありません
無理な要求をしているのは顧客です。あなたは、それを現場に伝えている立場です。全部を自分のことのように受け止めなくていい。続いている人たちは、そこを分けられています。責任を押し付ける必要はありませんが、背負いすぎる必要もありません。
私は取引先に対しても、「原因自分論」で考えるようにしていました。無理な要求に見えても、まず相手が何に困っているのかを聞く。それが一番重要だと考えて、話を聞くようにしていました。課長になってから、上と部下の間で板挟みになった話は、中間管理職の板挟みがつらい|無理だと分かる指示を部下に伝えた課長の本音に書きました。
② 頼まれる側にも、分かっている人はいます
現場から強く言い返されると、「製造は分かってくれない」と感じるかもしれません。でも私は、自分が頼む側をやったので、顧客に押されて頼みに来ていることが分かります。現場の全員が、あなたの敵ではありません。
③ それでも限界なら、離れていい
真面目な人が体や心を壊してまで続ける仕事ではありません。社内で異動を相談する、別の職場を探す。どちらも、逃げではなく選択です。
製造業の中で職場を変えるときに、採用する側が何を見ているかは、製造業の転職ガイド|採用する側の課長が本音で解説にまとめました。
まとめ
- 生産管理がきついのは、顧客と現場の間に立つから。顧客のプレッシャーとゴリ押し対応が一番きつい。私は逃げたくなり、夢にまで出てきた
- 新製品で私が経験したきつい場面は、「ゴリ押しを現場に頼む」と「部品が入った瞬間に生産を頼む」。どちらも、頼む側も押されている
- 辞めていくのは真面目な人。続いている人は、全部を一人で受け止めていない
- 辞めたいなら、まず「背負いすぎていないか」を見直す。それでも限界なら、離れていい
同じ製造業でも、職種によってきつさの中身は違います。生産技術の話は生産技術はきつい?やめとけ?20年やった現役課長の本音に書いています。
転職するかどうかは別にして、転職活動はしておくのが私の考えです。外を知ったうえで残るのと、知らずに残るのとでは、意味がまったく違います。私もエージェントに登録してみて、いまの会社の給料が悪くないと分かりました。
- いまの会社にいるうちに動く(面接をしていると、辞めてから来た人は焦っています)
- エージェントは複数使い、提案はうのみにしない(何を一番大事にするかは自分で決める)
- 合わなければ、また探せばいい
採用する側の課長として、もう少し詳しく書きました → 製造業の転職ガイド|採用する側の課長が本音で解説
いまの悩みに近いところから読んでください。
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